新聞で、“三瓶山温泉郷 ざいごの湯めぐりスタンプラリー”の記事を見つけた。
三瓶山周辺の9ケ所の温泉を周ると、抽選でオリジナルグッズが当たり、更に『三瓶山温泉郷 泉人認定証』を授与するというもの。
温泉好きの友人に声をかけたところ、「面白そうだね」という返事で実行決定。
友人が予約してくれた国民宿舎“さんべ荘”に宿をとり、「あまり無理はせず、一泊二日でやれるところまでやろう」と始めてみたら、「予想以上に順調で、何と全部行けた」が結論。以下、その行程を辿る。
一日目
① ≪飯南町≫頓原天然炭酸温泉 頓原ラムネ銀泉
10時半頃に到着、玄関の「11時~」の表示に一瞬たじろいだが、ものは試しと玄関先で尋ねると「いいですよ」と温かい答。
トップバッターなので、先客はおらず、まずは温泉の様子を写真におさめる。
温泉に浸かり、友人はしきりに「温かい」と言いながら、汗を流していたが、私にはそこまでの感度はなかった。
そのうち、近所の人と思われるおじさん二人が入ってきて、大きな声で話し出したこともあり、また最初から長湯は禁物と切り上げる。
売店にあった試飲用温泉水にはかなり炭酸が含まれており、ドイツで飲んだ炭酸水の味を思い出した。
ドイツでは、何故かミネラルウォーターといえば炭酸水で、馴染めず困っていたところ、日本でも飲んだことのあるフランス産のevianをスーパーで見つけホッとした記憶がある。
② ≪雲南市≫波多温泉 満壽の湯
先客はなく、頓原ラムネ銀泉より広めの湯にゆったりと浸かる。可もなく、不可もなくという感じ。
③ ≪大田市≫小屋原温泉 熊谷旅館
温泉通に人気ということでずーっと以前から楽しみにしていた温泉で、最後のアプローチ道路は狭く、秘湯の雰囲気が漂う。
お湯はぬるめだが、今の季節ならまだ大丈夫。お湯につかりながら、周りを見れば湯が流れた跡がそのまま残っている。
窓を開ければ、木々と、小川が望めるのも嬉しい。
家族風呂風の風呂場が4ケ所あるが、一番奥は故障で入れず、
先客の年配のご夫婦が出られ、我々だけとなったので残りの風呂も覘いてきた。
④ ≪大田市≫池田ラジウム鉱泉 放泉閣(休業)
ここまで順調に来たが、私たちより少し先にいそいそと温泉に向かったサイクリストのおじさんが「休みだ」とがっかりして戻ってきた。
山道をひたすら漕いできただろうに、「やっと着いた」という感じで嬉しそうだっただけに、とても気の毒。
我々と言えば、残念ではあるけれど「今夜は近くに宿をとることでもあり、明日また来てみればいいや」と、ほとんど影響なし。
まだ時間もたっぷりあり、男三瓶(左)、子三瓶(右)を望む広場で休憩をとる。
休憩所でケーキセットを頼んだが、ケーキは売り切れとのことなのでコーヒーのみ。
抜けるような青空、ススキの草原、雪が垣間見える男三瓶、心が洗われる時空間。
⑤ ≪大田市≫四季の宿さひめ野
聞いたことがない名前だなと思っていたが、元は“かんぽの宿”だったと聞いて、「そういえば、…」と記憶が浮かんだ。
今回の中ではもっとも立派な宿と言っていいだろう。
露天風呂が初めてあり、洗い場もしっかりしている。
ここも先客はおらず。平日の昼ということで、お客さんの少なさにはある程度納得できるが、“ざいごの湯めぐりスタンプラリー”とイベントを打っているのに、あまり人気がないのかなと少し複雑な気持ち。
温泉とは関係ないが、広いロビーもある。ただ、それだけに値段も一番らしい。
⑥ ≪大田市≫三瓶温泉 国民宿舎さんべ荘
いよいよ、今夜の宿。駐車場には足湯がある。
初めて、先客があり、風呂場の写真を撮れず。
今回の9湯の中で、私が最も気に入ったのはここのお風呂。
室内のお風呂はもちろんだが、露天岩風呂に加えて、代官の釜湯、笹船の湯、酒樽等の名前を付けた趣向の異なる風呂がいくつもあり、また源泉のままというぬるめの風呂もある。
入らなかったが、サウナもある。
朝と夜で男女入れ替えということもあり、夕食前後、翌朝と結局3回も風呂に入った。
二日目
⑦ ≪大田市≫池田ラジウム鉱泉 放泉閣(再挑戦)
ネットでは朝9時からとなっていたが、念のためと9時前に電話したところ、「10時からです」と言われ、やや気落ちしたものの「入れるだけでもラッキー」と気持ちを切り替える。
10時頃着、無事営業中。
当然今日もトップバッターで、湯船にはふたが…。
屋外への扉を開けると、露天風呂の設備はあるが、湯はなし。
景色がいいだけにちょっと残念。
ぬるめのお湯で、やや長めにゆっくり浸かる。
ネットで家族風呂(内風呂+露天風呂)×2という情報があったが、確認すると、この1ケ所のみとのこと。
年配のご夫婦が我々が出るのを待たれていたが、運が悪いとかなり待つことになりそうなので要注意。
脱衣場に、「およそ10歳頃からの男女は混浴しないこと」と書かれていて、笑ってしまった。
⑧ ≪美郷町≫千原温泉 千原湯谷湯治場
今回の9湯の中で秘湯として小屋原温泉と双璧を成すのが、こちら。
ここも最後のアプローチは道が狭いので要注意。
既に3人の先客がいて、友人と私が入ると一杯。
湯は茶色でぬるめ、足元から泡がぽこぽこ浮かんでくるのが「これぞ、温泉」。
先客いわく、「とても気に入っていて、毎週広島から入りに来る」、「この温泉はぬるめなので、たっぷり30分~1時間は入るとよい」、その他にも5人であれこれ話し、今回初めての温泉談義という感じ。
そのうち、隣から「あなた、そろそろ上がるわ」と女性の声がして、広島からの客が「じゃ、俺も。お先に。」とあがって行った。
時間は戻るが、入口で、おかみさんから「今まで入ったことがありますか」と尋ねられ、「何故、そんなことを聞くのだろうと」と思ったら、この温泉には固有の作法があるということだった。
「トイレが近くなることがあるので入湯前にトイレを済ませておくこと、タオルは温泉に入る前の場所にかけておくこと、お湯がぬるいので上がる前に出口の五右衛門風呂で温まるとよいが、男女双方から入るようになっているので、必ず声をかけて先客がいないことを確認して使うこと」等だった。
「熱い、熱い」という女性の大きな声がしていたが、これが五右衛門風呂だったようだ。
我々の後に客が来なかったので、友人が映してくれた風呂場の様子。
記憶に残るNo.2。
⑨ ≪美郷町≫潮温泉 大和荘
そろそろお腹が空いてきたので、昼食もねらいに入ったが、バイキング予約の人のみとの掲示がある。
「うどんでも、カレーでもいいので、できませんか」と尋ねたところ、「うどんぐらいなら…」という感じで奥に引っ込んで、数分後に、「申し訳ありませんが、何もできません」ということで、あえなく撃沈。
風呂には先客が一人あり、脱衣場から撮ったのがこの写真(何もわかりませんね)。
お風呂自体はポカポカして温まり、国道375を挟んで江の川沿いにあるので風呂からの眺めもいい。これは屋外。
⑩ ≪飯南町≫加田の湯
いよいよ最後、国道から離れるし、わざわざ来る人はそんなにいないだろうと思っていたが、初めての大入り。
幸いにも食堂があったが、ほぼ満席。
ご夫婦に相席をお願いして、“種類は多くないものの、好みの惣菜を選ぶ”という私好みのスタイルに気を良くして、食事。
というようなこともあったためか、また入浴客がいるので写真を撮るわけにもいかず、肝心のお風呂の記憶がほとんどないのが残念。
ということで、一泊2日で無事9湯を周り終えることができた。下記がこの証。
「当たって砕けろ」、「案ずるより産むが易し」を地で行った感じ。
夏場の入院以来、自宅近辺からほとんど離れたことがなく、またこのところ仕事上のストレスもたまり気味になっていたが、今回の温泉三昧ですっかり霧散解消、気分すっきりで、めでたし、めでたし。
温泉について言うなら、通・マニア好みと、広々・ゆったり・清潔志向の2種類あると思うが、私の場合はどちらも好みということが確認できた。
郵送は不可とのことなので、国民宿舎さんべ荘まで戻り、いただいた『三瓶山温泉郷 泉人認定証』が下記。
また、今回の経路は下記となる。
一日目
二日目
因みに、今回のドライブでわが愛車は約400kmを走り、目標としてきた10万kmオーバーにあと一歩まで迫り、その後の街乗りで10万km達成。
これまで何代かの車を乗り継いできたが、10万kmを超えたのは今回が初めてとなる。
次の車は何にしようか?
来年7月の車検までには買い替えるつもりで、楽しい選択の時期を迎える。
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